地表から放射される赤外線の一部を吸収することにより、温室効果をもたらす気体のことです。一般的に「CO2」がその代表格となり、その削減が環境問題の1トピックとしてよく扱われています。

 

現在の温室効果ガス問題の発端となったのは、18世紀の産業革命です。産業革命を契機に「化石燃料」が大量に消費され、その燃焼により大気中の二酸化炭素が急激に増加しています。化石燃料は現在でもさまざまな場所で消費されており、いわゆる「地球温暖化」の原因物質の1つであるとされているのです。

 

温室効果ガスの上昇は、経済発展のための森林伐採も深く関わっています。学校で学んだとおり、植物は二酸化炭素を吸収して光合成を行っています。その森林を伐採して木材等に加工する動きが活発になったことで、森林による二酸化炭素吸収の効果が減少し、温室効果ガスの増加・地球温暖化の推進が問題化したのです。

 

2016年に発効した「パリ協定」のもとで、各締約国ではエネルギー供給と使用に関して温室効果ガスの排出量を削減する「低炭素化」を政策として強力に進められています。日本においても、2021年度の気候サミットにおいて「2030年度の温室効果ガス削減目標を2013年度から46%削減する」ことを宣言しています。

 

ちなみに、仮に地球上からすべての温室効果ガスが失われたとしたら、地表の温度はマイナス18度まで下がるとされています。