TERAMOTO くらしとterakoyaコラム

【最新事例付き】これからのリデュースの意味と取り組みを考えよう!
2021.08.18 業界コラム

pixta_59700538_S

ゴミ問題の解決に欠かせない取り組みが3Rであり、その中でも特に優先度が高いのがリデュースです。近年は、レジ袋が有料化されるなど、国単位でリデュースを促進する動きがあります。ただし、リデュースの意味や最新の動向について深く理解できている人は少ないのではないでしょうか。そこで本記事ではリデュースの概要と取り組み事例について、官公庁の情報などをもとに解説します。

リデュース・リユース・リサイクルの基礎

3 arrows around earth vector illustration ( recycle, ecology, 3R / recycle, reuse, reduce)

3Rとはゴミ問題解決に向けた3つのアプローチ(リデュース、リユース、リサイクル)の総称です。リデュース、リユース、リサイクルの順に優先順位が高く、循環型社会(限りある資源を効率的に使う社会)形成の核となる考え方です。

■3Rの用語説明
1.リデュース
ゴミの発生を抑制することです。

2.リユース
あるものを一度使っただけでゴミとして捨てずに、繰り返し使う方法です。

3.リサイクル
資源となるものを再利用することです。

なお、これら3Rに対し、さらに2つのRをプラスして、「5R」を提唱する企業や自治体も存在します。その2つのRとはリフューズ(不要なものは受け取らないこと)とリペア(修理して長い間使用すること)です。

上記の全てが重要な考え方ですが、今回は特に重要な「リデュース」について詳細に説明します。

リデュースの意味とは

先述したように、リデュースとは「ゴミの量を減らす」ことです。最終的にゴミを減らすという点では、リユース・リサイクルと共通していますが、その過程は異なります。

まず、リデュースは割りばしや使い捨て製品、レジ袋などの使用をやめるといったように、ゴミの発生源を断つイメージです。買い物でマイバックを使うことや、ペットボトル飲料でなくマイボトルを利用することも、リデュースの取り組みの1つです。

次に、リユースは文字通り「再利用」です。使い終わったシャンプーの容器を捨てずに詰め替えたり、洋服のお下がり、通い箱を使用することなどを指します。こちらはゴミとなりうるものが既に手元にはあるものの、それをゴミとして扱わずに再利用するイメージです。

最後にリサイクルは資源を回収し、「形を変えて再生利用」することです。リユースと似ていますが、何か別の新しいものに再生する点が違います。例としては、回収したペットボトルをカーペットとして再生するのがリサイクルです。

そしてこの中でもリデュースの優先順位は一番高く設定されており、行うメリットも大きいです。主なメリットとしては「エネルギーの節約」、「二酸化炭素の排出を抑える」、「企業のコスト削減」、「環境汚染の防止」などが挙げられます。

■リデュースを行うメリット
・エネルギーの節約
ゴミを処理するエネルギーを節約することができます。また、必要以上にものを買わないようにすることで、ものを作るエネルギーも減ることになります。

・二酸化炭素の排出を抑える
ゴミの量が減ることで、焼却処理時の二酸化炭素の排出が抑えられます。その結果、地球温暖化対策にも繋がります。

・企業のコスト削減
企業がリデュースに取り組むことでコスト削減になります。例えば、世界的な大手オンラインストアでは、かつて過剰包装が問題視されていましたが、最低限の包装に留めるサービスを開始しています。他には紙の取扱説明書を省略し、WEB上にアップすることで、企業のコストを削減するといった方法もあります。

・環境汚染の防止
不法投棄やゴミの埋め立てが減り、土壌汚染・環境汚染のリスクが軽減します。

令和に求められるリデュースとは

pixta_1468014_S

時代は令和になりましたが、リデュースの基本は今までと変わりません。リデュースを通して地球環境と人々の生活を守らねばならないのです。

しかし、依然として化石燃料の使用量は多く、環境負荷は問題となっています。そのため法人・個人を問わず省資源、省エネルギーを意識した行動は必須です。ちなみに、日本経済団体連合会のHPにて、電力用途のうち民生用途が61%を占めることが言及されています。このことからも、一人ひとりの行動がいかに重要なのか分かります。

食べ残し、無駄な電力消費、ゴミ分別の不徹底などの積み重ねが未来世代の足枷になるので、個人の意識改革は必要不可欠なのです。

※出典:一般社団法人日本経済団体連合会「3Rは未来世代との誓約

最新のリデュースの取り組み事例

先進的なリデュースの取り組み事例として、法人による取り組みと個人での取り組みを2つずつ紹介します。

■法人の取り組み1:容器包装や商品自体の軽量化
飲料事業を中核とする国内大手企業では、リデュースの一環として、飲料の入った段ボール容器や飲料缶そのものを軽量化する取り組みを行っています。

まず、段ボール容器に関しては、段ボールの四隅をカットすることで、軽量化と紙の使用量削減に成功しています。また、カットすることで角が増えるので、荷重に強くなっています。次に飲料缶そのものについては、年々軽量化を続けており、1970年代と2010年代の商品を比べると、30%以上の軽量化に成功しています。

リデュースを実現しつつ、商品や包装のクオリティを維持している先進的な事例と言えます。

■法人の取り組み2:長寿命の商品を販売
オートバイなどの輸送用機器を販売する大手メーカーでは、耐久性が高く長寿命の商品を提供することによって、リデュースを実現しています。その事例の1つとして「FRPプール」があります(※FRP…繊維強化プラスチック)。

FRPは耐食性・耐震性が高い素材なので、何年にもわたり使用することが可能です。実際に1970年代に静岡県の小学校に設置されたプールが40年以上経過した現在でも使用されています。

本事例は商品自体を強固にすることで、廃棄物抑制を実現しています。

■個人の取り組み1:マイバックやマイボトルの活用
個人として出来るリデュースの代表例がマイバッグやマイボトルの活用です。特にマイバックに関しては、2020年の7月1日からレジ袋が有料化したので、既に活用されている方も多いのではないでしょうか。

プラスチックは軽くて丈夫なので、生活のいたるところで活躍していますが、廃棄量が多くなると問題です。海洋プラスチックゴミや地球温暖化に繋がるので、個人が出来る範囲で利用を制限することが推奨されています。

■個人の取り組み2:シェアリング・エコノミー
シェアリング・エコノミーとは、個人の所有物などを共有して使用する活動のことを指します。環境省のHPでは、シェアリング・エコノミーの具体例として以下の事例をあげています。

・自転車シェアリング
東京都に本社を置くレンタサイクル運営会社と、自治体が共同事業として展開しているサービスです。都内各所に設置された「自転車ポート」で自由に貸し出しと返却ができます。自転車はただでさえ環境負荷が少ない移動手段ですが、必要な時だけ使えるため資源の効率的な活用に繋がります。

・空間のシェア
空間のシェアとはいわゆる民泊など、自宅やオフィス・店舗などの空き部屋を貸し出すサービスです。なお、空間のシェアの中には、皆で集まって涼むためのスペースである「クールシェアスポット」も含まれます。クールシェアスポットでは無駄な電力を削減しつつ涼むことができるので、資源を効率的に使用する循環型社会の考えにマッチしています。

※出典:環境省「環境省_平成30年版 環境・循環型社会・生物多様性白書 状況第1部第3章第3節 モノは所有から共有へ(シェアリング・エコノミー)
※出典:経済産業省「プラスチック製買物袋有料化2020年7月1日スタート(METI/経済産業省)

リデュースはゴミ問題解決の重要ファクター

今回はリデュースの全容について、事例を交えつつ解説しました。ゴミ問題に対して、リデュースが担う役割が大きいことがご理解いただけたかと思います。実際に、循環型社会形成推進基本法では、優先的に取り組むべきと規定されているので、令和においてもゴミ問題解決に欠かせない要素でしょう。

今回ご紹介した事例を参考に、個人あるいは法人としてリデュースを意識してみてください。