実は見逃せない、冷蔵庫のなかの汚れ――キレイを保つお掃除方法やオススメツールとは
2024.07.10
お掃除コラム
商品の選び方
日常生活において、欠かせない家電のひとつである冷蔵庫。
しかし、食材が入っている冷蔵庫のなかのお掃除は、ついつい後回しになってしまいがち。
実は冷蔵庫は雑菌が増えやすい場所でもあります。
汚れをそのままにしておくと、悪臭やカビが発生して食品に影響が出てしまうことも……
そんな冷蔵庫のお掃除方法やオススメツール、汚れを溜めないコツをチェックしてみましょう!
冷蔵庫はどうして雑菌が繁殖しやすい?
冷蔵庫のなかでこぼれやすいモノ
- ドリップ(肉や魚などから出る汁)
- 野菜などから出る水分
- 野菜くずや土汚れ
- ジュース・牛乳・調味料などの液だれ
これらの汚れは、雑菌が繁殖するための栄養素になってしまいます。
冷蔵庫は密閉空間なので、汚れを放っておくとカビが発生しやすい場所。
雑菌やカビは、食品に嫌なニオイを移したり、食品の劣化を早めてしまいます。
とくに生鮮食品や乳製品などが雑菌で汚染されると、食中毒のリスクが高くなります。
冷蔵庫のお掃除は、面倒?
冷蔵庫のお掃除というと、中の食品をすべて取り出したり、電源を抜いて常温に戻したりと大変な手間がかかるイメージがあります。
もちろん、しっかりとしたお掃除も清潔さを保つには必要ですが、日々のちょっとした〝ついで掃除〟をこまめに行うことも大切です。
冷蔵庫掃除のオススメツール
冷蔵庫掃除を行う時に用意しておくと便利なモノをチェックしてみましょう。
- スプレーボトル
- 台所用中性洗剤
- ウェットティッシュ
- マイクロファイバークロス
- 柔らかいブラシ、スポンジ
- ハンディモップ
- 掃除機(ハンディタイプがオススメ)
台所用中性洗剤を水で薄めたものをスプレーボトルに入れて使うと便利です。
クロスに洗剤を直接付ける場合は、絞った状態で1~2滴程度含ませてください。
食品をこぼしてしまったり、液だれを見つけた時に、すぐに汚れを拭き取れます。
厚手で、除菌効果のあるものはとくにオススメです。
ただしアルコールを含むものは、トレイや棚板などのプラスチックを痛める可能性があるので避けてください。
速乾性・吸水力の高いマイクロファイバークロスは、冷蔵庫掃除に役立つオススメアイテムです。
洗剤を使った水拭き、水分を取り除く乾拭き用に色違いで揃えておくととても便利です。
ドアポケットやトレイ、引き出しの角などに溜まりやすい野菜くずなどは、毛先の細かいハンディモップや掃除機を使うと手早く取り除けます。液だれが固まっている場合は、毛先の柔らかいブラシやスポンジなどで優しく落としましょう。
これはNG! 冷蔵庫掃除で使用してはいけないモノ
プラスチック部品を劣化・変色させてしまうモノは冷蔵庫掃除に使えません。
他の場所のお掃除では、便利でよく使いがちな洗剤やツールですが、使わないように気を付けましょう。
- 中性以外の台所用洗剤
- ガラス用洗剤
- 塩素系漂白剤
- クエン酸・お酢・重曹
- メラミンスポンジ
- 研磨剤の入った洗剤、みがき粉、粉せっけん
- たわし、固い毛足のブラシ
- アルコール、エタノールが含まれるもの、ベンジン、シンナー
- 熱湯
冷蔵庫の掃除は、どれくらい必要?
面倒そうな冷蔵庫掃除、どれくらいの頻度・どのタイミングで行うのかが気になるところです。
冷蔵庫の容量や使用頻度、メーカにもよりますが推奨されている掃除のタイミングは以下のとおりです。
【週に1回】製氷機のタンク、浄水フィルター
【1か月に1回】ドア表面、ドアポケット等の汁受け部、パッキン部分
【3か月から半年に1回】冷蔵室・冷凍室・野菜室(棚やポケット、トレイ、ケース、引き出しなど)
【半年~1年に1回】冷蔵庫の上下部、背面、排気口・電源コード付近
場所ごとに、お掃除の簡単な手順をまとめてみました。
- 製氷機のタンク、浄水フィルター
- ドア表面、ドアポケット等の汁受け部、パッキン部分
- 冷蔵室・冷凍室・野菜室
- 冷蔵庫の上下部、背面、排気口・電源コード付近
冷蔵庫内でも水をよく利用する製氷機周辺は、水アカやカビが発生しやすいポイントです。
給水タンクや浄水フィルターは、パーツを取り外せるタイプが多いので、水洗いして汚れを落とします。
水アカなどの汚れが落ちにくい場合は、中性洗剤を利用します。お掃除後はしっかり水気を取り除き、乾燥させてから冷蔵庫内に戻してください。
ドア表面は料理中の油煙やホコリで汚れが蓄積しやすい場所です。
ハンディモップで表面のホコリを落としたあと、クロス等で水拭きと乾拭きしましょう。
ドアポケットの汁受けも、食品や調味料の液だれがたまりやすい所です。
ウェットティッシュや、ぬるま湯で絞ったクロスで拭き掃除すると、固まってしまった液だれも落ちやすくなります。
ガンコな汚れがある場合は、台所用中性洗剤を染みこませたクロスで拭きます。
しっかり水拭き・乾拭きをして洗剤や水分が残らないように気を付けてください。
冷蔵室などを全体的にお掃除するには、中の食品をすべて取り出して、冷蔵庫の電源を切る必要があります。
食材の少ないタイミングで、中身をすべて取り出して保冷バッグなどで保存します。
棚やトレイなど、外せるパーツは取り出して水洗いし、しっかり乾燥させます。
汚れがとれない場合は、毛先の柔らかいブラシやスポンジを使って傷がつかないよう気を付けます。
冷蔵室などの庫内の掃除は、ぬるま湯で中性洗剤を薄めたものを柔らかい布に含ませ、拭き掃除します。
他の場所と同じように、洗剤や水分が残らないようしっかり水拭き・乾拭きを行いましょう。
※引き出しなどのレール部分には潤滑油が使用されていることが多いので、拭き取ってしまわないよう気を付けてください。
冷蔵庫の上・下・背面部分はホコリがたまりやすい場所です。
ハンディモップや掃除機などを使い、ホコリを取り除いたあとに水拭きしましょう。
モップ部分が長く、静電気でホコリを絡めとるタイプのハンディモップは、冷蔵庫を動かさずに掃除できるのでオススメです。
コードやコンセント部分周辺も、ホコリが溜まると火災の原因になる恐れがあります。
電源コードを抜いてからホコリを取り除きましょう。
食品の買い出し前と後は〝ついでに〟のお手軽掃除のチャンス
冷蔵庫の中身を取り出して行う掃除は、手間も時間もかかってしまいます。
できるだけ汚れを溜めないためには、汚れが気になった時にすぐに拭き掃除をすること。
食材の買い出し前に在庫をチェックするとき、食材を冷蔵庫にしまう時は、汚れやすいドアポケットやトレイの隅をチェックしましょう。
冷蔵庫はドアを開ける回数や時間が増えると、温度が上がってしまうので、サッと手短に行うこともポイントのひとつ。
棚板やトレイなどを軽く拭く〝ついでに〟掃除をすることで、汚れの蓄積を防ぎます。
冷蔵庫のなかをキレイに保つコツは?
- 冷蔵庫内についた汚れはすぐに拭き取る
- 肉や魚は、密閉容器か保存バッグに入れる
- 冷蔵庫は詰め込みすぎないようにする
液だれ、野菜くず、食品から出たドリップなどがこぼれていたら、すぐに拭き取ります。
時間がたつと固まって落としにくくなったり、他の食品や場所を汚染する原因になってしまいます。
火を通さなないといけない肉や魚は、生の状態だと汁が漏れ出てしまいます。
冷蔵・冷凍のどちらの場合も、しっかり口がしまって液体を漏らさない密閉容器・保存バッグに入れてから保存しましょう。
冷蔵・野菜室は、食材を詰め込みすぎると、庫内に冷気が行き渡らず冷えにくくなってしまいます。
賞味期限の切れたもの、痛んだ食材などがないかをこまめにチェックして、保存する量は冷蔵庫内のだいたい7割程度にしておきましょう。
汚れはたまりやすく、お掃除が大変な場所――。
そんな冷蔵庫ですが、日々のちょっとしたひと手間掃除と、キレイを保つコツを実践してみることで、清潔さをキープできます。
冷蔵庫のなかを整理することは、食品ロス防止や電気代節約にもつながります。
ぜひ、日々の暮らしのなかに冷蔵庫のキレイさを保つルーティンを、取り入れてみてください。