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【リネン・ステイアウト】客室清掃員なら知っておきたい。業務にかかわる基本用語集:その1
2019.06.10 ホテル全コラム ホテル豆知識 業界コラム

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ベッドメイク、アメニティ、DD…。ホテルの客室清掃のお仕事には、意外なほど覚えておかなければ用語がたくさんあります。客室清掃員はなんといっても時間に縛られてるので(お客様の外出中や次のお客様のチェックインまでに完璧にしておく必要があるのです!)、上司や先輩に指示を受けたときにその都度、用語の意味を考え込んでいたら時間はもったないですよね。そこで、今回は客室清掃員なら必ず知っておきたい基本的な用語についてご紹介します。

■今回紹介する基本用語
・ステイアウト
・ベイカント
・DD
・インジゲーター
・デュベ、デュベカバー、デュベスタイル
・ベッドスロー、フットスロー
・リネン
・リネンワゴン
・リネン回収ワゴン

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客室に関わる用語

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ステイ・アウト

ステイとはお客様が連泊されている部屋。アウトとはチェックアウト後の部屋になります。客室清掃のタイミングはステイ・アウトの両方で行いますが、客室清掃員にとっては「ステイの方が汚れが少ないから楽」、「アウトの方がお客様の所持品などに気を使わないで良いから好き」と意見がよく分かれる部分になります。ちなみに清掃時のルールが厳重なのはステイ部屋で、お客様の所持品の盗難を防ぐために「入口のドアを開けっぱなしで掃除する」ことも禁止されていることがあります。そのほか、宿泊客の持ち物などが破損してしまうとトラブルやクレームの原因になるのでステイはアウトと比べると慎重に掃除しなければならないケースもあるようです。

ベイカント

アウトの部屋の清掃が完了し、管理者のチェックも終わった後の部屋の状態を指します。ベイカントになれば、いつでもお客様を部屋に案内することが可能です。客室清掃員にとっては、清掃した部屋がベイカントになったらようやくひと安心できる段階になります。

DD(Do not disturb)カード

客室階の廊下を歩けば大抵、目にするのが「DDカード」です。DDとは英語でDo not disturbの略語で、直訳すると「邪魔しないでください」と意味になります。つまり、例え清掃目的であってもDDカードがかかっていると、客室清掃員は入ることができなくなってしまうのです。客室清掃員やホテル関係者では、よく「DDがかかっているからこの部屋の掃除は後回しね」というやりとりが良くあるので、これから客室清掃員になる人は覚えておいて損はありません。
客室清掃員にとってはこのDDカードは一長一短な存在で、清掃時間が過ぎてもDDカードが掛かっている場合、その部屋は掃除できないので「ラッキー」な一方、数日間DDカードが掛かっていて掃除できない部屋を後々、まとめて掃除する時に労力が大きくなってしまいます。DDカードの取扱いについては、各ホテルでマニュアルが異なりますが、基本的にはフロントに連絡して宿泊客に交渉してもらうことが多いです。

インジゲーター

近年、多くのホテルに導入されているのが部屋の空き室、お客様のステイ状況、清掃の進捗状況をコンピュータで管理する「ルームインジゲーター」です。基本的にはホテルのフロントや清掃業者の管理事務所などに設置されていることが多く、清掃員の掃除が終わった部屋を報告する度に更新していきます。最近ではタブレットやスマホで簡単に状況を送信できるようになっており、「換気中」や「注意事項」、「お客様からの清掃リクエスト」、「責任者のチェック状況」など色々なことが端末一つで分かるようになっています。

ベッドメイクに関わる用語

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デュベ、デュベカバー、デュベスタイル

デュベはフランス語で「羽毛布団」といい、外側にベッドカバー、内側に羽毛インナーが備わっている寝具のことを指します。上の写真のとおり、清潔感と高級感を演出できるため、これまでは高級ホテルを中心に採用されていましたが、最近ではビジネスホテルでも導入されることが増えています。デュベは足元や横に布団を入れる穴があり、少し細かく見栄えを調整する必要があるので、これまで主流だった布団を横から引っ張り出すだけのボックススタイルと比べると少しベッドメイクに時間がかかってしまう傾向があります。

ベッドスロー、フットスロー

デュベの普及と一緒に、最近客室に採用されることが多くなったのが「ベッドスロー(フットスロー)」です。デュベスタイルのベッドカバーの足元にかけられている横長の布のことで、元々は靴を履いたままベッドに横になる欧米文化に対応して、ベッドに靴の汚れが付かないようにするためのものでした。
ただ、日本では靴を履いたままベッドに上がる文化はほとんど見られないので、客室のインタエリアとしてクッションなどと色を合わせたインテイリアとして活用されていることがほとんどです。ですので、客室に入ってすぐに片づけてしまうお客様も少なくないので、毎日クリーニングに出さないホテルもあります。ただ、シミなどを見逃してしまうとクレームの原因になるので、客室清掃員は確実にチェックする必要があるでしょう。
ちなみに客室清掃員・ベッドメイキングが終わって、ベッドスローを掛けることでステイされているお客様にも分かりやすく「清掃が終わりました」と報告することができます。

リネン

客室清掃員にとってはおなじみのシース、タオル、テーブルクロス、ナプキンまどの総称です。リネンの語源は「亜麻(あま)」という一年草のことで、この亜麻の繊維を使ってつくられた上記の製品を総称してリネンといいます。リネンはコットン・ウールよりも数倍の強度と吸湿・発散性、対汚性も高く、肌触りも良いので客室では特に使われることの多い素材になっています。

リネンワゴン

通常、客室で使われるリネン類は「リネンワゴン」に交換品を積んで各部屋を回り、客室清掃と一緒にリネン交換を行っていきます。リネン一枚はそれほど重量はないのですが、数部屋分のリネンを交換するとなると意外と重労働…。という現場の課題を解決するために、最近では客室清掃員の負担軽減と業務効率化を目的としたリネンカートが開発されています。
例えば、テラモトの「ホテルリネンワゴン」は、各作業シーンに合わせて側面の2面・3面が解放できるのでどの角度からでも、リネン類が取り出しやすく工夫されています。また、チェックシート用の大型ポケットや上部にはアメニティを収納できる樹脂ボックスも備えられるなど、収納性と取り扱いやすさを従来製品よりも向上させています。

リネン回収ワゴン

リネンワゴンと同じく客室清掃に欠かせないのが、リネン回収ワゴンです。その名のとおり、ベッドのシーツなど宿泊客が使用したリネンを回収してまとめるためのワゴンです。通常はリネンワゴンとセットで移動させるので、「耐久性」・「積載量」・「操作性」・「サイズ感」などが求められることが多いです。
テラモトのリネン回収ワゴンは、上記のホテルリネンワゴンと連結させることで、一人でも移動を容易にすることで客室清掃員の人材不足の解決にアプローチしています。

用語を正しく理解してスムーズな作業を行いましょう

今回はリネンやDDなど、客室清掃員であれば正しく理解しておくべき基本用語を解説しました。駆け出しの客室清掃員はもちろん、指導する立場のベテラン清掃員の人も一度振り返って確認してみてください。

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