TERAMOTO くらしとterakoyaコラム

介護施設のオムツ処理の現状と課題。環境問題・保管管理を軽減できるゴミ箱
2021.03.17 業界コラム

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介護施設での、オムツ処理に頭を悩ませている人も多いかと思います。
使用済みのオムツは、未使用のオムツと比べて重量が4倍になると言われており、収集場所まで運搬するのにも一苦労で、介護職員の身体の負担になっています。
また、オムツ処理の問題は施設間だけではなく、環境問題にも繋がる大きな課題となっています。これから、介護施設でのオムツ処理の現状と課題・オムツと環境問題の関わりについて解説していきます。

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紙オムツによる環境問題が課題に

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環境省による「使用済おむつのリサイクルに関する情報整理」によると、紙おむつの生産量数量は乳幼児用・大人用のどちらも増加傾向にあります。
具体的には、2018年の乳幼児用のおむつは151億枚、大人用84億枚になっており、2010年から1.5倍以上となっています。

また、2015年度に国内で消費された紙おむつの国内処理量は224~241万トンと大量に焼却・中間処理されて最終処分されています。

※出典:環境省「紙おむつリサイクルに関する情報整理

紙オムツとマイクロプラスチック

紙オムツは、実は紙だけで出来ているわけではなく、原料にプラスチックも使われています。
国土交通省は、使用済みの紙オムツを下水道に流し、処理することによって介護職員の負担軽減を図っています。ただ、世界ではマイクロプラスチックによる海洋汚染の対処方法などが議論がなされており、具体的な実施などはまだ明確になっていません。

環境問題解決の鍵は、リサイクルか?

紙オムツによる環境問題解決の為に、リサイクルという方法もあります。
紙オムツは、一般ゴミとして処理されますが、使用済みオムツは水分を多く含んでいるので燃えにくく焼却処分の際も負担がかかります。
そこで、リサイクル技術が進むことによって、焼却量が減りCO2の排出削減が期待出来るのです。

介護施設における紙おむつの処理の現状

介護や医療の現場では、毎日大量のオムツが排出されています。紙オムツに便や血液が付着していたりすると、対応している職員が二次感染を引き起こす危険性があるため、適切な方法でオムツ処理を行わなければなりません。
一般廃棄物として廃棄するケースと感染性廃棄物として廃棄するケースの違いについて、解説していきます。

通常は一般廃棄物として廃棄するケース

通常、紙オムツの処理は家庭で使用した場合は、家庭系一般廃棄物として扱われ、福祉施設などで使用された場合は、事業系一般廃棄物として扱われます。
しかし、前述したように紙オムツの原料にはプラスチックも使用されているため、産業廃棄物として扱うように一部の自治体では指導がされている現状もあります。
一般廃棄物と産業廃棄物では処理費用が異なり、産業廃棄物の方が一般廃棄物よりもコストがかかり施設の運営経費を逼迫する恐れがあるので、各事業所それぞれが紙オムツの処理の仕方と真剣に向き合う必要があります。

感染性廃棄物として処理するケース

感染性廃棄物とは、老人保健施設や医療機関などから生じて感染する恐れのある廃棄物のことを指します。感染性廃棄物は、感染性一般廃棄物(特別管理一般廃棄物)と感染性産業廃棄物(特別管理産業廃棄物)に分けられます。
また、感染性廃棄物は「形」「排出場所」「感染症の種類」から感染性廃棄物に該当するか否かを検討し、判断が難しい場合は専門知識が豊富な医師によって、判定されます。
そして、感染性一般廃棄物は「血液などが付着したガーゼやリネン」などが挙げられ、感染性産業廃棄物は「メスや注射針」などが当てはまります。

使用済み紙おむつの保管に関わる課題

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使用済み紙オムツが増えてくるといくつかの問題が起こってきます。ここでは、以下3つの問題について取り上げたいと思います。

臭いの問題

1つ目の問題は、「臭い」についてです。
使用済みオムツはビニール袋でしっかり縛ったあとゴミ箱に捨てても、意外と隙間から臭いが漏れてしまう事も多く、虫も湧いてしまうため、きちんと対策する必要があります。
また、小規模な施設だと、リビングとトイレの距離が近い場合があり、食事をする際に臭いが充満してしまうこともあります。

介護施設は利用者や職員だけではなく、利用者の家族や関係機関など多くの人が出入りするため、悪臭がすると訪問客を不快な気分にさせてしまいます。臭いは、利用者や職員だけではなく、外部の人間でも施設の衛生状態が把握できるため、必ず解決しておきたい問題です。

保管場所の問題

2つ目の問題は、「保管場所」についてです。
一般家庭でオムツを処理する時と同じで、施設もオムツの回収日が決まっています。そのため、業者の回収日までは、すべてのオムツを保管しておかなければならず、オムツ回収日には、すぐにゴミを持っていけるように、オムツをまとめて置いておくことがあります。オムツがまとまって置いてあると、車いすの方の移動の妨げや、歩行の不自由な方が躓いて転倒する危険性があるため、注意が必要です。

環境整備の問題

3つ目の問題は、「環境整備」についてです。介護施設は、自立している利用者や認知症が進行している利用者など多くの方が利用されています。使用済みのオムツが多く積まれていると、重度の認知症の方などは、気になって触ってしまうこともあるので、周辺の環境を整える必要がでてきます。

おむつの保管におすすめのゴミ箱とは

いかがだったでしょうか?介護施設でのオムツ処理の現状と課題が理解できたのではないでしょうか?オムツは日々使用され、捨てられるため、施設の衛生環境や職員への身体の負担に密に関わってくる非常に重要な問題なので、一人一人が真剣に考える必要があります。
加えて、オムツに含まれるプラスチックの原料は海洋汚染の原因となり、海に住んでいる生物だけではなく、魚を食べた人の体にも影響を及ぼす可能性があるので、世界規模で紙オムツの問題について見直さなければなりません。
最後に、オムツの臭いを防いだり、清潔な環境を維持するためのアイテムを2つご紹介します。1つ目は、「セパスリムペダル」です。セパスリムペダルは、細菌の繁殖を抑制してくれ、衛生的に使用することができ、お手入れも簡単です。2つ目は、「オムツペール」です。オムツペールは、臭い漏れがしにくく、ゴミ箱の中も見えにくいため、安心して使うことができる便利なアイテムです。
ゴミ箱を載せたまま移動できるおむつ回収カートもおすすめの商品です。ペダル式の二分別ごみ箱が載せられるだけでなく、広い天板、折り畳み式テーブル、大きめのバスケットなど備品を収納する機能もございます。
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このように、用途に合わせて使用できるとても役に立つアイテムが多くあるので、施設を清潔に保ち、利用者が安心して過ごせ、職員が働きやすい職場にするためにも一度検討することをオススメします。

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