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【厚生労働省推奨】熱水やアルコール消毒液。コロナの感染予防につながる「モノの消毒・除菌方法」とは
2021.03.03 商品紹介コラム 業界コラム

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新型コロナにより、あらゆる業界が打撃を受けています。ホテル業は昨年5月に売上が約80%減(前年比)となり、他方、飲食業界では居酒屋等の事業継続が難しくなっています。このような情勢を受け、モノの適切な消毒・除菌方法が注目されていますが、消毒液の種類や除菌方法は様々で、使い分けは難しいかもしれません。そこで本記事では公的機関の情報(2021年2月現在)をもとに、有効な消毒液や各々の使い方を解説します。

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モノに付着したウイルス対策が必要な理由

モノに付着したウイルスは徹底的に除菌されなければなりません。なぜならば、人は無意識に自身の顔を触る性質を持つことが科学的に証明されており、それが接触感染を引き起こすからです。実際に海外のある研究グループは、人が習慣的にどれだけ顔を触るのか調査しました。

■人が自分の顔を触る頻度について分析した研究(2015)の概要
本研究は医大生26人を対象として、ビデオ映像をもとに顔を触る頻度を解析した。その結果、1時間に平均23回触ることが明らかになった。また、触った回数の約44%が目、鼻、口などの粘膜だった。

この研究で注目すべきは、1時間で約10回ほど粘膜に触れていることです。接触感染はウイルスの付着した手が粘膜に触れて発生するので、自身が触れるモノは常に清潔にすべきだと言えるでしょう。ただし、どのようなモノに対しても全てアルコールで消毒するのは良くありません。アルコールは汎用性が高い消毒液ですが、医療機関に優先的に配布されるのが最善だからです。そこで、ここからはアルコールを使わずにモノを消毒する方法について、順に解説していきます。

※出典:厚生労働省「国民の皆さまへ 関連情報((新型コロナウイルス感染症)|厚生労働省
※出典:経済産業省「マスク・消毒液・ワクチン等の状況 ~不足を解消するために官民連携して対応中です~ (METI/経済産業省)

ウイルス対策1:熱水で対策する

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新型コロナウイルスは熱に弱いことが知られています。厚生労働省・経済産業省・消費者庁特設ページには、80℃の熱水に10分間さらすことで、新型コロナウイルスを死滅させることができると記載されています。火傷に注意して実施しましょう。

■熱水消毒に適しているモノ
・食器
・箸

このように官公庁では食器類を熱水消毒の対象物としていますが、業界によっては「衣服」を熱水で消毒するケースもあります。例えば大阪に位置する某消毒業者は、従業員の安全を確保するために、作業着の熱水消毒を行っています。

この業者は本来、特殊清掃(遺品整理・災害復旧など)を請け負っていましたが、新型コロナウイルスが拡大する中、消毒業務を担うようになりました。具体的には店舗でのクラスターを未然に防ぐための「予防消毒」、そして既に感染者が発生した施設の消毒作業である「発生消毒」を実施しています。

特に飲食店からは予防消毒の依頼が殺到しているようで、従業員は常にウイルスとの闘いの最前線にいるのです。そのような状況下でも、できる限り従業員の感染リスクを減らすために、会社の倉庫で従業員の服を煮沸消毒しています。

ウイルス対策2:塩素系漂白剤

塩素系漂白剤はその酸化作用によって新型コロナウイルスを破壊することができます。主要成分である「次亜塩素酸ナトリウム」の濃度が0.05%になるように希釈して使いましょう。希釈方法に関しては商品裏面や各メーカーHPの説明を参考にしてください。なお、塩素系漂白剤は強アルカリ性なので、使う対象は物品に限定されてます。人体への刺激が強いので、手指はもちろん目や肌に触れないようにするなど、使用上の注意事項を確認してください。また、金属製のモノに使用すると腐食する可能性もあります。

■塩素系漂白剤での消毒に適しているモノ
・テーブル
・ドアノブ
・食器
・手すり

使用上の注意点が多い塩素系漂白剤ですが、アルコール消毒にはないメリットもあります。それはノロウイルスやタロウイルスなどの「感染性胃腸炎」の感染予防にも活用できることです。具体的な活用方法としては、上記に示した物品以外に、感染源である嘔吐物や下痢便の処理に使います。コロナウイルスへの対応が強調される昨今ですが、今年も感染性胃腸炎の集団感染が報告されているので、人が出入りする店舗や施設では適切に使いましょう。

ちなみに直近の感染報告としては、2月10日時点で福島県郡山市の保育施設7か所において、累計164人の感染が判明しています。例年に比べて低く推移しているものの、感染性胃腸炎のリスクがある場所では塩素系漂白剤での消毒を徹底しましょう。

※出典:独立行政法人製品評価技術基盤機構「検証対象となる物資の選定について

ウイルス対策3:洗剤(界面活性剤)

洗剤(界面活性剤)は新型コロナウイルスの代替消毒方法として有効だと判明しています。
1.500mlの水に小さじ1杯の洗剤を入れ、軽く混ぜる。
2.布やキッチンペーパーに溶液を染み込ませ、絞る。
3.一定方向に拭き取る。この時、円状に拭いたり往復したりすると逆にウイルスが広がるので注意。
4.溶液で拭き取って5分ほどたったら、水拭きする。
5.最後にキッチンペーパーなどで乾拭きする。

※作り置きすると消毒効果がなくなるので注意してください。

■洗剤での消毒に適しているモノ
・床、壁
・テーブル
・椅子
・ソファー
・ドアノブ
・窓の取っ手
・照明のスイッチ
・電話機
・玩具

塩素系漂白剤と同じく、手指の消毒には使わないでください。基本的には物品に使用するのが原則です。また、全般的な注意事項として、全ての製品で新型コロナウイルスへの消毒効果が確認されているわけではありません。

そのため使用前に有効成分が含まれているか把握しましょう。これについては、NITE(独立行政法人製品評価技術基盤機構)が試験で効果が確認された製品リストを作成しているので、使用および購入の際はご確認ください。

※出典:経済産業省、独立行政法人製品評価技術基盤機構「ご家庭にある洗剤を使って身近な物の消毒をしましょう

ここで言う洗剤とは、いわゆる台所用合成洗剤、石けん、住宅・家庭用合成洗剤を指します。この内、住宅・家庭用合成洗剤は製品の記載通りに使用するだけで問題ありません。

 

界面活性剤入りの洗浄液はこちらのテラモト除菌洗浄液がおすすめです。新型コロナウイルスに有効と判断された、塩化ベンザルコニウムとアルキルアミンオキシドがどちらも0.05%以上含まれています。

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ウイルス対策4:次亜塩素酸水

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次亜塩素酸水は次亜塩素酸を主成分とする酸性の溶液で、新型コロナウイルスを無毒化します。先述の次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤の主成分)と名前が似ていますが、別のものなので混同しないよう注意してください。以下では使用の手順と消毒の対象となるモノを列挙します。なお、使用方法に関しては「拭き取る方法」と「流水で掛け流す方法」があるので合わせて紹介します。

■次亜塩素酸水の使用方法1:拭き取る
1.目に見える汚れは事前に落とす。
2.たっぷりの次亜塩素酸水でモノの表面を濡らす。アルコールと異なり、少量では効果がないので注意。
3.20秒以上時間を置き、清潔な布やペーパーで拭き取る。

※空間噴霧で吸入したり、手で直接触れたりしないようにしてください。

■次亜塩素酸水の使用方法2:流水で掛け流す
1.目立った汚れはあらかじめ落とす。
2.次亜塩素酸水の生成装置から対象物に向けて、ダイレクトに流水を掛け流す(20秒以上)。
3.綺麗な布やペーパーできちんと拭き取る。

※製品の使用方法、使用期限、保管方法などの取り扱い方法は、購入および使用時に確認しましょう。

■次亜塩素酸水での消毒に適しているモノ
・テーブル
・ドアノブ
・スイッチ
・テーブル
・椅子
・床、壁

※出典:厚生労働省、経済産業省、消費者庁「新型コロナウイルス対策ポスター「次亜塩素酸水を使ってモノの消毒をする場合の注意事項

消毒するモノに応じて感染症対策の方法は変わる

本記事ではアルコールを用いない消毒方法や消毒の対象について解説しました。いずれもモノの消毒を目的としている点は共通しています。ただし、感染性胃腸炎などのウイルスを破壊する塩素系漂白剤、安価で手に入る界面活性剤、衣服の消毒も可能な熱水消毒といった具合に、各々の強みがあります。自社の職場環境や国内の感染状況を鑑みて、最適な感染症対策を講じましょう。


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