TERAMOTO くらしとterakoyaコラム

ビジネスホテル、シティホテル、リゾートホテルなど。ホテルのランクの違いと客室清掃の注意点
2019.12.04 業界コラム

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ビジネスホテル、シティホテル、リゾートホテルなど、一口にホテルと言っても様々なタイプのものがありますが、はたしてこれらにはどのような違いがあるのでしょうか?
ここではそれぞれの定義や特徴、違いを紹介したうえで、客室清掃における違いや注意点についても言及していきます。

ビジネスホテル、シティホテル、リゾートホテルの定義

法律上はビジネスホテル、シティホテル、リゾートホテルの間に違いはありません。
そのためそれぞれの定義というものも法律等で厳格に決められているわけではないのですが、ここでは一般的なイメージとして語られるビジネスホテル、シティホテル、リゾートホテルの違いを述べていきます。

ビジネスホテル シティホテル リゾートホテル
料金 リーズナブル ビジネスホテルより高い ビジネスホテルより高い
主なお客様 ビジネスパーソン ビジネスパーソンあるいは観光客 観光客
主な用途 ビジネス ビジネスまたはレジャー レジャー
立地 市街地がメイン 市街地がメイン リゾート地がメイン
施設 宿泊に特化したものが多い レストランや宴会場、結婚式場など、宿泊以外の施設も多い レストランや宴会場、結婚式場など、宿泊以外の施設も多い

参考までに、行政によるビジネスホテル、シティホテル、リゾートホテルの定義は、国土交通省官公庁が3ヶ月ごとに行っている「宿泊旅行統計調査」に1つの例を見ることができます。
これは日本の宿泊旅行の実態を全国規模で把握するために行われている調査で、言ってみればホテルや旅館に対して行われるアンケートです。
この調査では、ビジネスホテル、シティホテル、リゾートホテルは以下のように定義されています。

・ビジネスホテル…ホテルのうち主に出張ビジネスマンを対象とするもの
・リゾートホテル…ホテルのうち行楽地や保養地に建てられた、主に観光客を対象とするもの
・シティホテル…ホテルのうちリゾートホテル、ビジネスホテル以外の都市部に立地するもの

中には「アーバンリゾートホテル」などと言って、リゾート地ではなく市街地に立地しながらにしてリゾートホテルを名乗るものや、出張ビジネスマンをターゲットにしながらシティホテルに近い施設を備えた「高級ビジネスホテル」を名乗るものもあり、区別が難しいのが現状です。
また、ビジネスホテルは一応出張などでの利用を想定している部分が大きいのですが、観光客が泊まっても何の問題もありませんし、反対に出張でシティホテルやリゾートホテルを利用しても何ら問題があります。
こういった部分も違いのわかりにくさに拍車をかけているのかもしれません。
なお、「ビジネスホテル」というのは和製英語です。
英語で言う場合は「budget hotel(バジェットホテル)」という表現が、日本語で言うビジネスホテルに近い表現となります。

ビジネスホテル・シティホテル・リゾートホテルの定義と特徴

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ここからは特徴面にフォーカスを当てつつ言及していきます。

ビジネスホテル シティホテル リゾートホテル
部屋の広さ 睡眠スペースがメイン ゆったり感がある ゆったり感がある
部屋のタイプ シングルルームが多い ツインルームやダブルルームが多い ツインルームやダブルルームが多い
スイートルーム ないことが多い あることが多い あることが多い
スタッフ フロントスタッフと清掃スタッフがメイン ドアマン、ポーター、コンシェルジュなど多くのスタッフがいる ドアマン、ポーター、コンシェルジュなど多くのスタッフがいる
ルームサービス 基本的にない あることが多い あることが多い
大浴場 ないことも多く、各部屋にユニットバスがあるのみのことが多い 大抵ある 大抵ある
レストラン あっても朝食用スペースなど 複数あることも多い 複数あることも多い
眺望 あまり考慮されていない 考慮されていることもある 考慮されていることが多い
設備施設 宿泊のための最低限の設備に限られていることが多い 売店、レストラン、バー、スパ、プール、フィットネスジム、美容院など、多種多様なものがある シティホテルと同様
アメニティ 必要最低限のものが用意されていることが多い ビジネスホテルよりも種類が多く、質が良いこともある シティホテルと同じレベルのものがあることが多い
駐車場 駅の近いホテルではないこともある ある場合が多く、駐車場に車を出し入れしてくれるサービスがあることも シティホテルと同様

簡単に言えば、ビジネスホテルは「安く宿泊でき、快適に眠るための設備とサービスが必要な範囲で整えられているホテル」という特徴があります。
一方シティホテルやリゾートホテルは、「豪華で多種多様な設備とサービスがあり、眠る以外に様々なことができるホテル」「滞在すること自体が目的になりうる設備とサービスを備えたホテル」であることが特徴と言っていいでしょう。

ホテルの種類による客室清掃の違い

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最後に、それぞれのホテルにおける客室清掃の方法や働き方などの違いを紹介します。

ビジネスホテルの客室清掃

ビジネスホテルはシティホテルやリゾートホテルに比べて部屋がコンパクトなことが多いので、掃除をする面積自体は少なくて済む可能性があります。
しかしその分1人に割り当てられる部屋数が多い可能性があるので、1部屋あたりの面積が小さいからと言って作業が楽というわけではありません。
また、複数人で1つの部屋を掃除するのではなく、1人で1つの部屋を受け持って作業することが多いようです。

シティホテルやリゾートホテルの客室清掃

シティホテルとリゾートホテルは設備的に似通っており、客室清掃の方法も同じようなケースが多いため一緒に説明します。
これらのホテルはビジネスホテルに比べて1部屋あたりの面積が広い傾向があり、また大規模なホテルになるほど部屋の数も多くなります。
このため「ベッドメイキングに1人」「バスルームに1人」といった具合に、ペアまたは複数人のチームで1つの部屋を掃除することも多いようです。
また、スイートルームなど特別な部屋の清掃には、そういった客室を掃除する専門のスタッフが配置されることもあります。
客室のランクごとに清掃の注意点が違う可能性もあるため、ビジネスホテルに比べて覚えることが多い可能性があるかもしれません。

ホテルによる客室清掃の働き方の違い

ビジネスホテル、シティホテル、リゾートホテルの客室清掃は、働き方にそれほど大きな違いがあるわけではありません。
お客様がチェックアウトされてからチェックインされるまでの間に決められた清掃をする点においては、ほとんど同じと言っていいでしょう。
待遇や福利厚生についても似通っていますが、シティホテルやリゾートホテルの場合は従業員割引など、客室清掃員がホテルの施設を使うときに多少の割引を受けられるケースも見られます。
また、シティホテルやリゾートホテルは枕銭、つまりチップが多い可能性があります。
チップに関しては、自分で受け取った分を全て自分のものにできるのか、それとも全員で共有するのか、職場によってルールが違う可能性があります。
予め上司などに確認をとっておくといいでしょう。

ビジネスホテル、シティホテル、リゾートホテルの違いは設備や立地!

ビジネスホテルは宿泊に特化したホテルですが、他の2つは滞在そのものが目的になるほどの設備やサービスを備えています。
そしてシティホテルとリゾートホテルの大きな違いは立地であることを覚えておけば、この3つを見分けることはできるはずです。
客室清掃における違いはホテルごとに異なりますが、清掃する面積の広さやチームで清掃を行うことなどが挙げられます。