TERAMOTO くらしとterakoyaコラム

吸水性・吸油性・吸湿性の意味と素材、製品とは
2021.07.07 商品の選び方

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吸水性・吸油性・吸湿性は全て「吸収力」を表す用語です。服やタオルなどの繊維製品を購入する際に目にすることがあるのではないでしょうか。
何となく意味が分かるようで、吸水性と吸湿性の違いなどをしっかりと理解できる人は、それほど多くないと思います。
そこで今回は吸水性・吸油性・吸湿性の意味や、それぞれに強みを持つ代表的な製品や素材について、繊維製品販売メーカーの情報等をもとに解説します。

吸水性とは

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吸水性とは繊維製品が「液体」を吸収する能力のことです。そして吸水性の良し悪しが製品に対する満足度に繋がることがあります。例えばアパレル業界では吸水性が「吸汗」と言い換えられ、衣服が汗を吸収する性質を指します。そして吸水性が高いほどムレやべたつきなどの不快感が減ることになるのです。

吸水性のある製品

吸水性のある製品の代表格は、下着・タオル・シャツ・浴衣などの衣類やタオル・ハンカチといった、いわゆる衣類です。これらの用途を考えると、水分を吸収する機能は必須です。ただし、同じ製品でも、例えば「夏物衣類」など、吸水性に差が生じる場合があるので、自身のニーズと照らし合わせて購入を検討するのが良いでしょう。

また、環境美化用品では「雨天用マットシリーズ」が吸水性の高い製品です。例えば「ラインアート」という製品は表面がポリエステルで構成されており、1㎡あたり約21本分のペットボトルの再生樹脂を使っています。さらに極細繊維と極太繊維を組み合わせることで、吸水性と耐久性の両立を実現しています。

吸水性を高めるメカニズムについて、そのカギは「毛細管現象」にあります。毛細管現象とは太さの異なる糸を使ったり、表面を凸凹にしたり、糸を出来る限り細くしたりすることで吸水性が向上する仕組みです。雨天用マットシリーズも同様の構造になっているので、雨天時の玄関や通路、手洗い場やトイレなどの出入り口に設置するのに最適な製品です。

吸水性を高めるための素材

植物繊維では「綿」、化学繊維では「レーヨン」や「ポリエステル」が吸水性に優れています。順にそれぞれの素材の解説します。
まず、綿は吸水性に加えて、耐熱性・染色性・発色性といった特徴を持っています。また、肌触りが良く涼しく感じるのもメリットです。一方でシワになりやすく、日光による変色も起こしやすいです。

次にレーヨンは、主原料は木材パルプで、セルロースと呼ばれる木材の中の繊維素を取り出して繊維状にしたものです。ドレープ性(いわゆる着心地やフィット感)や光沢、染色性が良いのが特徴です。ただし、水に濡れると強度が大幅に下がる、洗濯で縮む、摩擦に弱いといったデメリットもあります。
最後のポリエステルは、日本の合成繊維で最も多く作られています。日本化学繊維協会のHPでは、吸水性の他にも「吸放湿性・速乾性に優れた快適素材」である旨が記載されています。

※出典:日本化学繊維協会「湿・吸放湿性・高吸水性|日本化学繊維協会(化繊協会)
※関連ページ:テラモト「繊維マット(吸水)

吸油性とは

吸油性とは文字通り油を吸収する性質です。繊維製品が油を吸い上げるほか、料理で使った油を油凝固剤でゲル化させたりすることが該当します。
そのほか、油汚れを掃除するときには吸油性の高い製品を使うことで効率よく掃除できます。

吸油性のある製品

テラモトではオフィスや工場用に油対策用の製品を数多く取り揃えています。油汚れを吸着する掃除用品から耐油性のあるマットなど、幅広く販売しております。今回はその中からいくつかピックアップして紹介します。

1.吸油スポンジモップ
きめ細かなスポンジが特徴で、吸収性に優れたモップです。別売りのFXハンドル(モップの柄部分)をセットすることで、床面の油を効率的に吸収できます。材質はスポンジ部分がエステル系ウレタンで、重量は500g程度ですが吸油量は約1.3ℓに達します。また、スポンジ部分は回転するので、2面使えるのも魅力です。

2.吸油シート
ロールタイプの吸油シートです。吸油量が多く(自重の約10倍以上)、油保持力が高いので、総合的に優れた吸油性能を持っています。また、特殊な構造なので、油だけを選択的に吸収し、水分を弾く性質を有しています。逆に水も油もまとめて掃除したい場合には、吸油シート(オイル・水両用)を使うと良いでしょう。いずれも機械周りに滴る油を簡単に拭き取ったり、漏油対策に便利なので、工具や機械のメンテナンスを実施するには最適です。

3.吸油クッションマット
吸油性とクッション性を両立した新タイプのマットです。床にこぼれた油や靴底の油をまとめて吸収できます。そのうえ、使い切りタイプなので、掃除の必要はありません。また、クッション性が高いので疲労軽減に効果的です。特に工場勤務の場合は底冷えや足腰の疲労が問題になりますが、吸油クッションマットによって作業効率が保たれます。
こちらも吸油シートと同様に油専用のタイプとオイル・水両用タイプがあるので、用途に応じて使い分けることができます。

吸油性を高めるための素材

吸油性の高い素材の代表としては「吸油性ポリマー」などが挙げられます。いわゆる「油吸着材」で、石油類などの化合物を吸収・不溶化する機能を持ちます。なかには自重の10倍の油分を吸収できるポリマーも存在します。
加えて、使用後のポリマーはゴム製品やアスファルトの舗装材として再利用が可能で、環境に優しいという側面もあります。

※関連ページ:テラモト「吸油スポンジモップ

吸湿性とは

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吸湿性とは空気中の水分を吸収する性質です。吸水性と似ていますが、吸水の対象は「液体」で、吸湿の対象は「気体(水蒸気)」であるところが相違点です。
服で例えるならば、いわゆる「ムレにくい」ものが吸湿性の高い服だということです。吸湿性が高いと、吸い込んだ湿気が素早く蒸発します。

吸湿性のある製品

弊社のカタログには吸湿性を前面に押し出した製品はありませんが、先述の「雨天マットシリーズ」にも使われている「ポリエステル」と吸湿性は密接に関連します。
実はポリエステルは吸湿性が少なく、酸に強いのが特徴の繊維です。服の例と逆で、吸湿性が低いのですが、それがマイナスに働くことはなく、濡れても強さが変わらないという長所になっているのです。
弊社以外の製品で吸湿性の高いものとしては「湿気の吸収フィルム」があります。
これは樹脂と乾燥材を融合したフィルム状の製品で、湿気に弱い電子部品の包装などに適しています。従来の乾燥材と違い、パッケージ内の水分をまんべんなく吸収できるのが強みです。

吸湿性を高めるための素材

吸湿性が高い素材はコットン、リネン、絹、羊毛、レーヨン、キュプラなどです。
特に羊毛は「呼吸する繊維」呼ばれるほど吸湿性が高いです。そのため、寝具として利用すると睡眠効率が上がるとされています。

吸水性・吸油性・吸湿性は製品の質を左右する

今回は吸水性・吸油性・吸湿性の概要や相違点についてまとめました。使う素材によって、これらの性質が左右されることがご理解いただけたかと思います。
繊維製品を購入するときは、デザイン性だけでなく、これらの性質の有無に注目するのも良いかもしれません。