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【クレームの一大原因】ホテル客室の「におい」の発生源と消臭方法
2020.01.22 ホテル関連商品ブランドサイト 業界コラム

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ホテルが受けるクレームには様々なものがありますが、ここでは特に「におい」についてのクレームと、その対応策を紹介していきます。

目に見えない分厄介なにおいですが、客室清掃を担う立場としてどのように対応すればいいのでしょうか?

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客室の「におい」にまつわるクレーム事例

まずはお客様のクレームの中から、においが関わるものを紹介していきます。

禁煙室なのにタバコのにおい

「わざわざ禁煙室を予約したのにタバコのにおいがする」というクレームがあるようです。

かつて喫煙OKだった部屋を禁煙室にした場合、タバコのにおいが残っていることがあります。

また、以前のお客様が禁煙室なのにタバコを吸ってしまい、そのにおいが取れていないため、クレームに繋がったという可能性もあります。

お香関係のにおい

部屋でお香を焚くお客様もいらっしゃいます。外国からのお客様の中には、そういった習慣を持っている方もいるようです。

長時間お香を焚かれてしまうと部屋ににおいが染み込んでしまい、クレームの原因になってしまいます。

お香の中には一般の方にとって馴染みのないにおいを持つ種類のものもあるため、それを嗅いだお客様が「なんだか変な臭いがする」とフロントまでクレームを入れることが考えられます。

カビのせいで臭い

日本は高温多湿なので、部屋によっては湿気がこもってしまいます。特に日本人はバスタブにお湯を溜めて入浴することも多いので、部屋の湿度が高くなることが考えられます。

この湿気が客室内にカビが発生する原因となってしまい、お客様から「カビ臭い」とクレームが来ることがあるのです。

客室清掃時にカビを取り除き、換気をしっかり行うなどすることで、ある程度改善できます。

人間の体臭

ホテルは連日多くのお客様が利用します。当然、お客様の中には体臭が強めの方もいらっしゃいます。

しかし、中には「何日もお風呂に入っていないのでは?」と思えるような方もいらっしゃるそうです。

そういったお客様はホテルの規則で宿泊をお断りするケースもあるようですが、断りきれなかったことで、フロアににおいが移ってしまった事例もあるそうです。

客室のにおいの原因と発生源

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ここからは客室に残るにおいの原因または発生源の中から、代表的なものを紹介していきます。

タバコ

まずはタバコです。

喫煙OKな客室には、大抵の場合タバコのにおいが残ります。灰皿の周りはもちろん、タバコの臭いは天井や壁紙に染み込むので非常に厄介です。

中には前述のように、禁煙室に泊まったにも関わらず、それを無視してタバコを吸うお客様もいらっしゃいます。

香水や化粧品

いい香りがするはずの香水や化粧品も、ホテルの部屋に残ってしまうとクレームの原因になりかねません。

においに対する感覚は人によって違うものです。ある人にとっては快適なにおいでも、別の人にとっては不快極まりないにおいである可能性があります。

お客様が化粧品や香水をこぼすというケースはあまりないかもしれませんが、万が一こぼしてしまい、その香りが絨毯などに染み込んでしまうと、においが落ちずに苦労する可能性があります。

お酒

お酒のにおいは、お酒を飲まない人にとっては悪臭とも感じられることがあります。部屋にお酒を持ち込んで飲むお客様も多いのではないでしょうか?

空き瓶や空き缶などがフタをしないで放置されている場合は、お酒の容器の中から出たお酒のにおいが部屋にこもってしまうことが考えられます。

食べ物

ホテルに食べ物を持ち込むお客様もおられますが、その食べ物がにおいのきつい食べ物の場合は、部屋にそのにおいが残ってしまいます。

例えば漬物などは臭い食べ物の代表格ではないでしょうか?

そういった食べ物を冷蔵庫に入れっぱなしにすると、冷蔵庫の中ににおいが染み付くことがあります。さらに、臭い食べ物の汁を絨毯にこぼされることも考えられます。

この場合もにおいがなかなか取れない可能性があるので、客室清掃員にとっては頭の痛い問題となります。

アロマ

アロマオイル、アロマキャンドルなどを持ち込むお客様もいらっしゃるかもしれません。人によっては長時間使うことも考えられます。

こういったもののにおいにもやはり好き嫌いがあるため、クレームの原因になることがあります。

前述のように、外国からのお客様の中にはお香を焚くなどの習慣を持っている方もいらっしゃるので、対策が難しい問題です。

雑菌

ホテルの部屋の各所には雑菌がたくさんいます。客室清掃ではそういった雑菌を取るために努力するのですが、残念ながら取りきれないこともあるでしょう。

例えば、シャワーカーテンなどには雑菌が多く潜んでいると言われています。

清掃時間の都合などもあって、シャワーカーテンを完璧に毎回綺麗にするのは難しいのではないでしょうか?時間をかけているとお客様のチェックインまでにシャワーカーテンが乾かない可能性があります。

カーテンごと取り替えてしまえば解決するのですが、現実的にそういった対応ができるホテルは少ないかもしれません。

また、雑菌のにおいは清掃直後には気が付きにくく、時間が経過するとともににおいが強くなってくる場合があります。

このため清掃後のチェックでは問題がなくとも、お客様がチェックインされた後ににおいが強くなり、不快な思いをされてしまう可能性があるのです。

客室清掃における消臭方法と予防策

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ここからは客室についてしまったにおいを消す方法や、そもそもにおいがつかないようにする予防方法を紹介していきます。

消臭方法

まずは換気です。においは空気がこもっているほど部屋に染み付いてしまうので、窓を開けられる部屋であれば窓とドアを開けて空気が通るようにし、窓を開けられない場合は換気扇や空調、時には扇風機も動員して、とにかくにおいを部屋から追い出してください。

次に定番の消臭方法は「消臭剤」です。各社から消臭剤が発売されているので、これを散布することでなんとかにおいを消していきます。においの原因になっている箇所が特定できる場合は、その周辺に使うのもいいでしょう。

しかし「1本でどんなにおいでも消せる」という消臭剤は存在しないとも言われており、においの種類によって消臭剤を使い分ける必要があるようです。

上記の他に、空気清浄機やオゾン脱臭機などを使うという手もあります。

このような機械には一定の効果が期待できるという声がある一方で、長時間使うことで効果を発揮するためか、時間の限られた客室清掃においては効果が限定的という意見もあります。

また、においのある絨毯に軽く水を撒き、エアコンを暖房運転にしながらオゾン脱臭機を使うというあわせ技もあるようです。

その他の対策と言えば、やはり清掃です。においの原因となっているものを掃除して除去することで、においを消すことができます。

予防策

客室清掃の観点からは、雑菌の繁殖を抑えるための掃除が予防策になります。客室内だけでなく、エアコンが悪臭の原因になることもあるので、エアコンの掃除も大切です。

また、一流ホテルの中には従業員に「勤務前日ににおいの強い食べ物を食べないように」と指導しているところもあります。
「香水もNG、整髪料も無香料のもの」としている職場もあるようです。

スタッフのにおいによってお客様に不快感を与えないように予防しているのです。

におい対策の基本は換気

客室ににおいが染み込むことを防ぐには、基本的に換気が重要です。

それでも間に合わない場合は消臭剤や消臭スプレーなどで対応することになります。

もちろん清掃時ににおいの元を取り除くことも大切なので、日々の業務を疎かにしないという基本も忘れないでください。